
「もっと優れた自分になりたい」「壁を乗り越えたい」「前に進みたい」
そんな「前向き」な気持ちでも、
「今の自分ではダメだ」という自己否定が「はじまり」だとしたら、
この先も、「見たくない自分」から目を背け続けることになり、
「満たされない気持ち」「追われる感覚」は、ずっと消えないはずです。
「今の自分が嫌い」だから「素晴らしいと思える自分に変りたい」と頑張っても、
行き詰まってしまい、どうしても生きづらさから抜け出せないとき、
いつの間にか「自分ではない誰か」に、なろうとしているのかもしれません。
自分を「変えようとする」のではなく、自分のことを「わかろうとする」
本来の自分の姿を思い出し、自分の人生を取りもどしていくために、
「変えたい自分」「受け入れられない自分」「嫌いな自分」が、
「なぜ、自分の中に居るのか」を、他でもない自分が「わかってあげる」
これ以上続けたくない生き方、自分でも嫌になる性格が、
「なぜ、やめられないのか」「どうして、そうしてしまうのか」
心の奥では無意識に「手放せない理由」を抱えているのです。
「自分を知る」ために「自分と向き合う」
切り捨てるように、置いていこうとしていた自分の姿と向き合い、
本当は「知っている」こと、なのに、
今は「見失っている」本当の気持ちを思い出すこと、そして、
心の奥の意図「本当はどうしたかったのか」に気づくことが、
つらく、苦しい状況から抜け出すきっかけになります。
「自分の中」にある「大切な想い」にたどり着く
どうしても、受け入れられなくて、
消し去りたかった「見たくない自分の姿」の奥底にある
閉じ込めていた「本心」を見つけ出すことで、
これまで「自分の身に起きていたこと」の意味が、
自分の中で繋がります。
どんな自分でも「これが自分なんだ」と心から思えること、
その上で、「本来の自分の姿で生きる」と決めること、
それが、本当の自分を取りもどす方法です。
人生に迷っていたり、苦しみから抜け出せないとき、
自分らしさから離れてしまい、「自分を生きていない」と言えます。
行き詰まっているときにこそ、
本来は「ある」はずなのに、見えていない何かが
「自分に足らない何か」を、自分の外側に探そうとしたり、
「見たくない自分」を、なくそうとするのではなく、
今まで使っていなかった視点、あらたな考え方で自分と向き合い、
知らなかった自分の側面に、気づいていく。
「自分の内側で何が起こっているのか」を見つめ直すことで、
「頭の中で考えていること」「心で感じていること」が整理され、
自分は「本当はどうしたいのか」
自分のことは自分では見えないものです。
「問題」や「悩み」を通じて自分と向き合うことは、
生き方のズレや、考え方の偏りに気づく「きっかけ」となってくれます。
カウンセリングは「心の治療や矯正をすること」とは違います。
話していただいたこと、表現の仕方、思っている「気持ち」に、
良い悪いの判断をしたり、
「いけないこと」と否定して抑え込むのではなく
自分の中に「ある」ものを「そのまま」出すことを許してあげる。
そして、自分の内側を見つめ直し、丁寧に掘り下げ、
大切な自分の一部として受け入れていく。
カウンセリングは「心に居場所を与えてあげる」ための時間です。










