心理学・心の知識を実生活に活かす

「自分の内側で何が起こっているのか」に目を向ける

心理学、心や感情についての知識や、
カウンセリングを通して自分のために費やした時間は、
自分の「内側で何が起こっているのか」を理解したり、
「心の状態」を知るための手段(道具)です。
より深く「自分を知ること」が、実生活の中で「自分を活かすこと」に繋がります。

本当に「自分のこと」を理解していて、
自分が「心から望むこと」をしていれば、現実は良くなっていくはずです。

人は、「自分らしく」生きているときに喜びを感じます。
だから、自分のことを「知りたい」と潜在的に望んでいるのです。


⇒ こちらに一覧がまとめてあります。

自分が心から納得できることを「自分にしてあげる」

例えば、お腹が痛くて動けないときに、
「だらしないからだ」とか「気合いで何とかしろ」と言われても、
つらいだけで、何の解決にもなりません。

そんな時、お医者さんから、
「流行りのウィルスにかかっているので、安静にしていてください」と言われ、
それが「まさに自分が求めていた言葉」だったとしたら、
安心して「したいと思っていたこと」を、できるものです。

たとえ、それが病名であっても、
自分の状態を証明してくれるものがあると、人は安心して行動に移せます。

心理学の知識、心の仕組みを知ることで、
自分の内側で起こっていることを把握していくことは、
自分が「何を望んでいるのか」を知り、
「心からしたいこと」を選択することに繋がるのです。


自分への誤解をとく

間違った自分への対処は、まわりから「される」だけでなく、
自分が自分に対しても、気がつかないうちにしてしまうものです。

自分の中の不確かな感覚、モヤモヤする不快感、
不安や怖れ、自分への不信感を「そのまま」にして、目を背けていると、
自分が「どうしたいのか」は、いつまでも、はっきりしません。

また、どんなに立派な知識や理論であっても、それを、
自分の弱さを隠すように、自己防衛のために使ったり、
自分の考えを、誰かに認めさせるための武器にしてしまうと、
かえって、自分の本心は見失ってしまうものです。

本来、自分の望むことをするために、誰かの許可は必要ないはずですし、
自分以外の力に頼ることは、「自分の望み」の価値を、
自分自身が信用できていないことにもなります。

「自分の取扱説明書をつくる」ように、
自分を「わかってあげる」ために、心の知識を役立てることで、

・自分は何が好きなのかが、わかる
・どうすれば自分の状態が良くなるのかを、把握する
・無理をしていることに、気づける
・自分に合わないことをやめる、きっかけとなる
・本心では望んでいないことをして、消耗することがなくなる
・自分の心のケアを、自分できるようになる
・自分の手に余るときには、人に頼れるようになる

自分を偽り、誤魔化してることすら気づけない状態から抜け出し、

自分はこういう人だ、これが好き、あれが苦手、
こうしたい、こうしてもらえると嬉しい・・・と、
自分の望みを、はっきりと「わかる」ようになる。

本当に自分を「わかってあげる」こと、そして、
自分の「望みを叶えてあげる」ことで、
自分の感覚に確信が持てると、自分への信頼感は増します。

また、等身大の自分を知っているからこそ、
自分の苦手なことを、人に頼めるようにもなり、
自分の得意なことは、人から頼まれるようになります。

自分を知り、理解して、受け入れていることで、
本当の意味で「自分を活かす」ことができるのです。


カウンセリングの効果を実生活に役立てていただくため、
心理学の知識をまとめました。
カウンセリングを受けるつもりのない方にとっても、
普段あまり意識することのない「心のこと」を知ることは、
生活の中で生まれるストレスを減らすという意味でも助けになるはずです。

*番号順に読む必要はありませんので、気になる項目から、お読みください。


⇒①感情、思考、行動のバランス【感情の責任者】

⇒②普段意識している領域と、無意識の領域【潜在意識・顕在意識】

⇒③人の体に備わる一定の状態に戻ろうとする機能【ホメオスタシス】

⇒④自分の存在を認識するためには他者が必要【ストローク】

⇒⑤一つの出来事に対して、感情は一つではない【自我状態】

⇒⑥自分の中の、たくさんの「ちいさな自分」【自分会議】

⇒⑦過去の感情は、今も消えてはいない【トラウマ】

⇒⑧心の中には幼い頃の自分がいる【インナーチャイルド】

⇒⑨「何を感じるか」は、人それぞれ違っている【投影】

⇒⑩目の前に起こる出来事は、心の中で信じていること【引き寄せ】

⇒【内側が先、外側が後】




① 感情、思考、行動のバランス【感情の責任者】

私たちの普段の行動
「(いつも)何をしているのか」「どんな振る舞いをしているのか」は

頭で考えている思考(考え方・価値観)
「何をするべきと考えているのか」「してはいけないことは何か」が
もとになっています。

それは思考や考え方によって行動が生み出されているとも考えられます。


例えば「学校に行くという行動」に対しては

「友達に会える」「関心のあることが学べる」
「ちゃんと行かないと、まわりから取り残される」
「親に心配をかけたくない」
そんな期待や、きっと〇〇なはず、という考え方が根底にあります。

思考の中で期待している結果を得るために行動しているのです。



さらに、思考のつくられる「もと」になっているのが感情です。
本来は感情を満たすために行動をしているはずであり、
行動したことによって、何らかの感情を感じているのです。

ですが、感情をどこかに忘れてしまったような行動
盲目的に「正しい」「当たり前」「そうするべき」という
思考ばかりにとらわれた行動は満足感が感じにくくなります。


だからこそ、思うようにいかず、行き詰まっているときほど、
その思考や行動によって、
「本当に求めていたのは何か」を思い出す必要があるのです。



子供の頃の行動は、誰でも
もっと感情がストレートにでていたはずです。

誰にでも、感情に正直に生きていた頃はあるのです。

「欲しいもの」や「やりたいこと」があると、
その感情が直接、行動に結びついているのが子供です。
だからこそ「満足感」が得やすいのです。


ただし、感情に素直な行動は、
失敗や挫折などの「痛い思い」をすることも多くなってしまいます。


人は、つらいことや苦しいことがあると、
これ以上つらい思いをしたくないので、感情を閉ざしてしまいます。

失敗などの経験から学習し、この先「痛い思い」をしないように、
「こうしてはいけない」「こうするべき」などの
様々な思考がつくられ、感情が傷つかないように守ろうとするのです。


また、親が子供に対して行う「しつけ」も
子供が痛い思いをしないように、
将来、子供が社会の中で困ることがないように、

「してはいけないこと」や、
「社会で守るべきルール」などを

親にとって「正しいと信じている価値観」に従って教えた結果、
様々な制限となる思考を生み出す原因となってしまいます。


ネガティブな感情や、心の痛みを避けるために
「感じること」を抑えてしまうと、喜びや満足感も感じにくくなってしまいます。



本来は、感情が傷つかないように守るための思考が、
結果として感情を感じることを遠ざけてしまう
そして、凝り固まった思考により行動が制限されてしまい
なかなか感情が満たされない。

そんな悪循環が、いつの間にか生まれることになるのです。


感情を抑え込んで、思考ばかりが優位になってしまうと
「思い通りにならなかった」とき、どしても
その責任を誰かに押し付けたくなってしまうものです。

「何かがうまくいかなかった」「何かをしてしまった」そんなとき、
「やり方」が間違っていたのなら、行動を変えればいいはずですし、
行動をうまく修正できないのなら、「考え方」思考を見直す必要があります。

ですが、自分が「どうしたいのか」感情を変えたり、修正してしまうと、
思うような結果にならなかった場合、気持ちの行き場がなくなってしまうのです。

「〇〇したのに」「〇〇なはずなのに」といった気持ちになって、
思うような満足感が得られない時、どうしても閉塞感を感じるとき、<
br> 「本心を我慢していないか」「本当に自分の気持ちから行動しているか」
自分の内面を振り返ってみる必要があると言えます。



●あなたが、あまり感じたくない感情や、普段、抑えている感情はありますか?
(怒り、あきらめ、悲しみ、または無邪気に喜ぶこと、など)

●つい避けてしまう感情を以前は感じていましたか?また、それはいつ頃ですか?
 「その頃」の自分の姿を思い出せますか?

●「何かを決める」とき、どんな声が頭の奥から聞こえますか?
 その声は何と言っていますか? それは、だれの声ですか?

●不満なとき、ついつい思ってしまうことはあります?
(せっかく〇〇したのに、いつも私ばっかり、こんなはずじゃないのに、など)

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② 普段意識している領域と、無意識の領域【潜在意識・顕在意識】

心(意識)には、自分で意識できる領域と自分では意識できない領域があります。

普段何かを考えたり、物事を判断したり、何かを選択したりする時に用いる
自分で意識できる領域を顕在意識と呼びます。

また、自分では意識することのない「無意識の領域」は
潜在意識
と呼ばれています。


一般的に、顕在意識として使っている領域は
意識全体の2~5%にすぎないと言われています。

私たちは95%以上を占める無意識の世界によって
行動や考え方、感情に影響を受けているのです。


潜在意識(無意識の領域)を認識する方法として
「何も考えないこと」を、静かな場所で、心を落ち着けて試してみてください。

何も考えないこと、頭の中を空っぽにすることが、
いかに難しいかが、確認できると思います。


人は無意識に、まるで、ひとり言のように「いろいろなこと」を考えています。

過去の終わってしまったことを懐かしんだり、後悔したり、
また、未来のことを想像して期待したり、不安や怖れを感じたりしているのです。

潜在意識(無意識の領域)には、
「休むことなく自動で働き続ける」という特徴があるのです。


もしも、困った状況や、問題を抱えた状態で
「いったい何が悪いのだろう」と自分に問いかけた場合、
自動的に「何が悪いのか」その理由を探し続けてしまうことになります。

「やり方が悪いから」「自分の〇〇な性格のせいだ」
「運が悪い」「あの人が悪い」「きっと〇〇のせい」・・・
そんな解決にならない答えを探し続けてしまい、
いつの間にか疲弊し、落ち込んでしまうことになるのです。



自分に問いかける質問の内容を、少し変えてみるだけで
導かれる答えは違うものになってきます。

「問題」に対して、
「答えがある」という前提の問いかけをするのか、
問題があることを嘆くような「否定的な」問いかけをしてしまうのかによって、
導かれる答えも変わってくるのです。

「この状況で、今の自分にできることは、何だろうか?」
「この問題を乗り越えたとき、自分はどんな風に成長しているだろう?」


物事を前向きに捉え、ポジティブな考え方をした方が
良いアイデアや、解決策が、思い浮かびやすく感じるのは
「潜在意識を上手く使う」という意味でも、筋が通っていると言えます。


ですが、その「ポジティブな考え方」でも、自分の本心と繋がっていないと、
どうしても、しっくりいかず、望むような結果も得にくくなってしまいます。

本当の気持ちを無視して、
頭で考えた「その状況において正しいこと」や「世間では当然だと言われること」を、
どんなに自分に納得させようとしても、
本音からズレてしまっていては、上手くいかないはずです。

潜在意識の力を借りて、望みを叶えるためには、
「どうしたらいいのか」その方法ばかりを悩むよりも、
「自分の深いところで、本当は何を望んでいるのか」
自分の本心を知ることの方が、重要なのです。



●問題が起きたときに、反射的にどんなことを感じていますか?
(追い詰められる感じ、「またか」というあきらめ、不思議な高揚感、など)

●すべての問題や悩みから開放されたとしたら、あなたはどんな気持ちでいますか?
 (その時の気持ち、心の状態や、体の感覚をイメージしてみてください。)

●問題や悩みを抱えた状態から、抜け出すために、
 「やった方が良い」と、心のどこかで感じていることや
 「試してみたいけれど、怖い」と、思っていることはありますか?


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③ 人の体に備わる一定の状態に戻ろうとする機能【ホメオスタシス】

人の体は「変化」に対して「もとの状態に戻ろう」する力が(無意識に)働く、
ホメオスタシス(恒常性維持機能)という機能が備わっています。


「体温を調整するための体の機能」を例にしてみると、

風邪などをひいて、熱が上がった場合、
汗をかくことによって熱を下げ、元の体温に戻ろうとしたり、
逆に、寒い場所へ行って、体温が下がると、
体を振るわせることで、体温を上げようとする働きがあります。


人の体には「いつもの状態でいよう」という性質があるのです。


太古の昔、人間が文明を持つ以前から
「いつもと違う状態」は「危険な状態」であることが多かったはずです。

「命を守ろう」「生活を維持しよう」とするときには、
どうしても、リスクを犯さないように心がけ、
「いつもと同じこと」を選択することに、安心感を感じます。

そもそも「変わろう」「変化しよう」と意識すること自体
生き物にとっては「不自然なこと」であり、「怖さ」や「不安」をともなうのです。

だからこそ、何らかの変化を感じたとき、
身体の安全のために「もとの状態に戻ろう」とするのです。



この機能「戻ろうとする働き」は心にも影響します。

何か新しいことを始めたり、
今までのやり方を変えようとしたとき、
脳は違和感を感じ、警戒して、もとの状態に戻ろうとします。

通勤や通学に使う「いつもの道」を、「はじめて通る道」に変えてみる。
それだけでも、緊張してドキドキするものです。

カウンセリングを受けて、心の状態に変化が現れた時にも、
この力が働くことがあります。

「これまでいた場所」から「未知の世界」に足を踏み入れるときに、
ソワソワして落ち着かなかったり、どうしようもなく嫌な感じがしたり、
場合によっては、頭やお腹に痛みを感じることや、
身体のスイッチが切れたように、突然の睡魔に襲われることもあります。

(正常な状態に戻るための)変化の途中で、
一時的に症状が悪化した状態になることは「好転反応」と呼ばれています。

脳が変化を察知し「いつもの状態を維持できないこと」が怖れや不安となって、
不快やストレスに、とても敏感な状態になってしまったり、
緊張や歪んだ状態を緩めていく中で、バランスを崩してしまうのです。


人(生き物)は、どうしても変化を怖れます。

「人生を変えたい、より良くしたい」と願いながらも、
実際の生活の中で何かを変えていくことは、
思っている以上に、心の負担となるのです。



また、「同じ場所に戻ろう」「現状を維持しよう」とする機能自体は、
決して悪いものではありません。

自分の身を守るための無意識の力、
生命を維持するために備わった本能なのです。


変化の途中で「好転反応」が出ることも「悪いこと」ではなく、
これまでの「自分を歪ませる力が大きかったこと」が原因の一つであり、
見方を変えれば、
それだけの「回復できる力を持っている」ということでもあるのです。


もともと備わっている力を理解して、自分に無理をさせないことが、
「変化」を通じて、自分の感覚や本来の力を取りもどすことに繋がります。


また、
「いつの間にか戻ろうとしてしまう状態」「どんな状態を無意識に求めているのか」
自分の内側を丁寧に見ていくことで、心の傾向もわかります。

これまでのやり方を無理やり変えようとしたり、
変化を受け付けない自分自身を責めるより、
その状況で、「何を感じているのか」を知ることが大切なのです。


気がつくと繰り返している「揺り戻しの状態」を、続けたくないのであれば、
「それを続けると、この先どんな人生になるのか」
「その場所に居ることで何を期待していたのか」
「本当に求めていること」気づくために、少し違う角度から自分を見つめてみる。

変わりたい、戻りたくないと思いながらも、
その状態を心地よいと感じている自分がいないか、
その時、心の奥底では何を感じているのか。

自分の内面に問いかけてみることで
自分を、より深く知ることができ、「どうしたいのか」が見えてきます。



●「穏やかな日常」を過ごすために、気をつけていることはありますか?
(まわりの空気読む、自己主張は控えめにする、人に迷惑をかけない、など)

●「安心」「安全」などのキーワードで、あなたが思いつくことは何でしょうか?
(親の言うことを聞かなくては、安定した職業を選ぶ、など)

●もし、今の生き方を続けたとしたら、どのような人生になると思いますか?
(安心感がある、後悔をしているかもしれない、さみしい思いをしていそう、など)

●今のバランスを崩したとき、何が起こることを怖れていますか?
(まわりから見放されそう、「何やってるの」と責められそう、など)



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④ 自分の存在を認識するためには他者が必要【ストローク】

私たちは、誰かに「思っている気持ち」を受け止めてもらったり、
「してほしいこと」をしてくれたり、
「わかってもらえている」と感じられる言葉をかけてもらうことに、
喜びを感じ、安心感を得るものです。

「考えたこと」や「思っていること」「気持ち」は、
自分以外の誰か「他の人」に表現し「伝えること」、
そして、相手に「届くこと」で、一つの形が成り立つ。
そんな側面があります。



そもそも「感情」は、「自分以外の誰か」がいて、受け止めてくれないと、
その存在すら危うくなってしまうのです。

もし、まわりに誰もいなかったとしたら、
自分のまわりの人が(自分に対して)何も興味や反応を示さなかったとしたら、
感情は行き場を失い、人は、「生きる気力」すら、次第に失っていくはずです。



自分の気持ちや、感情、そして「自分という存在」までも
その存在を認識してくれる誰かが必要なのです。



他の人からの自分に対する「言動」や「働きかけ」は、
心理学では「ストローク」と呼ばれ、4つに分類されています

・無条件のプラスのストローク
(たとえ何をしても、何もしなくても、あなたを受け入れます)

・条件付きのプラスのストローク
(もし、あなたが条件を満たせば、あなたを受け入れます)

・条件付きのマイナスのストローク
(もし、あなたが条件を満たせないのなら、あなたを受け入れません)

・無条件のマイナスのストローク
(あなたが、何をしても、あなたを受け入れません)



ストロークには、言葉での挨拶や会話だけでなく、
身体に触れる身体的なコミュニケーション、
また、表情や雰囲気から自然に伝わる感覚的なものまで、
人と人との「やり取り」の中で生まれる様々な方法が含まれます。



「自分を認識するため」に必要なストローク(まわりからの承認)は
人が生きていく上で、
身体にとっての「食料や水」と同じくらい重要な存在と言えます。

特に生まれて間もない赤ちゃんにとって
大切な存在である「親」から受け取るストロークは、
その後の、自分の存在価値を決めてしまうほど、大きな影響力があると言えます。


一番身近な存在である
親からのストロークが「自分の価値」を決めるとも言えるのです。



またストロークという「人と人とのやり取り」の中で
「人からされたこと」「自分の環境」については
「受け身」の立場でありながら

その状況の中で
「どう思ったのか」「なにを受け取ったのか」については、
その「解釈をしているのは自分」という(複雑な)現象が起こります。


自分は「どんな環境の中で生きてきたのか」と、その場所「で何を受け取ったのか」
その両方を見ていくことで、
「自分という存在」を自分自身がどう思っているのか
あなたの「自分に対する価値感」が見えてくるのです。



●あなたは、両親から、どんな「ストローク」を受け取ったと思いますか?

●両親との関係の中で、あなたは何を感じていましたか?

●また、あなたの両親は、親(あなたにとっての祖父母)から
 どのような「ストローク」受け取ってきたと思いますか?



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⑤ 一つの出来事に対して、感情は一つではない【自我状態】

感情は「その時、その場面に一つだけ」
私たちは、そう思い込んでいるのではないでしょうか。

その一瞬に感じることのできる感情は、確かにひとつです。

ですが、人の感情や意識は、瞬時に移り変わり、
同じことを、ずっと考えてはいないものです。



例えば、小さい頃に、
台風が住んでいる場所に接近したときなどには

「危ない」「怖い」などの感情だけでなく、
「何が起こるんだろう」と妙に興奮したり、
また、不思議なぐらい冷静に、その情報を受け入れる自分がいたり・・・
そんな風に、自分の中に「たくさんの気持ち」を感じていたはずです。



アメリカの精神科医のエリック・バーンが提唱した交流分析の中では
親・成人・子どもの3つ心(自我状態)があると説明しています。


・親の心(社会のルールを守ろうとする、相手を褒める、いたわる心)
(例)「台風がくるなら災害に気をつけなくては、みんなが心配だ」

・成人の心(冷静に状況を判断する心)
(例)「風が強くなってきた、夜には雨が降るだろう」

・子供の心(無邪気に振舞う、人に頼る心)
(例)「わーすごーい、一体どうなるんだろう?」
   「なんだかこわいよー、誰か助けてー」



さらに親の心(意識)をやさしい親と、厳しい親の心に、
子供の心(意識)を無邪気な子供と、まわりの大人に従順な子供に区別し、
さらに細かく分類することもできるのです。



私たちは成長し、常識や社会性を身につけるにしたがって
「あまり思ってはいけない気持ち」や、
「社会的に不謹慎な感情」が増えていきます。


まわりの人との関係の中で、
感じても許される感情と、あまり感じるべきではない感情を、
無意識のうちに判断し、選別してしまうのです。


もし、分別のある大人が、特別な理由もなく
「台風が接近してきて、ワクワクしてしまう、楽しみで仕方がない」
そんな「不謹慎なこと」を考えていては、
また、それを何も考えずに言葉にしてしまっては、
まわりから反感を買ったり、浮いた存在になってしまったりして、
社会生活に悪い影響を与えかねません。



一般的な社会生活の中では、感情をコントロールできることが、
理性を持った大人であるために必要なことのように、認識されていると言えます。

そんな状況の中で、「その場面に不都合な感情」は、
まるで存在すらなかったかのように、フタをされてしまうものです。



自分の感じていることを、すべてまわりの人に伝える必要はありません。

ですが、「感じていること」「思ったこと」は事実なのです。

自分の気持ちは自分自身が認めてあげないと、
その感情自体の存在が、どこにもなくなってしまいます。

自分が感じたことを本当に理解できるのは、自分自身だけです。

だからこそ、
「気持ち」は自分自身が否定したり、良い悪いを決めたりせず、
大切に認めてあげる必要があると言えます。



●親・成人・子どもの心(意識)のうち、あなたが普段よく感じているのは、
 どの心しょうか?

●また、あまり感じないのはどの心(意識)でしょうか?
 もし、その心が現れ始めると、自分自身にどんな変化があると思いますか?



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⑥ 自分の中の、たくさんの「ちいさな自分」【自分会議】

心で無意識に「感じていること」に気づいたり、
「意識」を分類して、名前をつけたりするのは、

自分の中に「いろいろな人格の自分がいる」という感覚を、
認識できるようになるためでもあります。

一つの出来事に対して、まるで「たくさんの自分がいる」かのように、

「いろいろな考え」「それぞれの思い」を持った自分が、
個々の考え方や意見を主張しながら「自分の中にいる」のです。


例えば「結婚したい」と目標を持ったとします。

その時、(仮に)100人の自分が、100通りの人格をもって、
自分の中にいたとして、

そのうちの半数以上の「ちいさな自分たち」が賛成するなどして、
「賛成派」の意見が優勢になることで、
結婚という目標に向かって行動に移し始めたと、考えられます。

ただ、「自分の中」には、そんな「賛成派」の自分ばかりではなく、
「自信がない」と嘆く弱気な自分や、
「面倒くさいな」「無理だよ」と言い出す「反対派」の自分もいて、
協力的でなかったり、何かの拍子に足を引っ張るような行動をします。

そんな「反対している自分」は、邪魔だからといって、
説得して無理やり動かそうとしたり、嘘をついてだますこともできません。
自分に嘘をついたり誤魔化そうとしても「自分だから、わかってしまう」のです。

また、もともと乗り気だったはずの「賛成派」の自分も、
壁にぶつかり、上手くいかなくなりだすと、
「反対派」に影響され、自信をなくしはじめ、
最終的に、結婚するという目標を諦めてしまうことにもなります。


現実社会の集まりの中で「会議をする」のと同じように、心の中でも、
思い通りにならない自分とは、向き合って「対話」する必要があるのです。

目標に向かうのを邪魔している「反対派」の自分も、
「なぜ、そんなことをするのか」「どんな気持ちで、そうしているのか」を、
よくよく話を聞いてあげて「わかってあげる」と、
思い通りになってくれない自分も「自分のために」何かしら考えがあって、
そんな、つれない態度をとっているのです。


過去の傷ついた体験を引きずっている自分が、
「もう、あんな嫌な思いをしないように」慎重になっていたり、
やる気のないように見えた自分は、
「結婚しなくては」という考えが、自分の気持ちよりも、
世間体を気にしていることを知っていて、心配していたり・・・

どんな自分も、きちんと向き合って話をすると、
「自分を幸せにしたい」と思って「そうしている」はずなのです。

自分の中の100人が心から納得し、
一つの目標に向かって、共通の意識でいるとしたら、
それが、たとえ夢物語のような目標であっても、
まわりから見ても不思議と違和感を感じないものです。

自分の中の「いろいろな人格」に目を向けてあげて、
それぞれの意見や、考え方を丁寧に聞いてあげると、
みんな「自分の幸せ」を願っていることに気づけます。

「ちいさな自分たち」は、r> 「いろいろなこと」を言っているように見えて、
「心の奥で本当に求めていること」は、根っこでは同じです。
そこにこそ、自分の本質である「心から望む世界」があるのです。



●あなたの中に「やっかいな性格」「邪魔な人格の自分」はいますか?

●「思い通りならない自分」は、 どんな態度でいますか?
 どんな表情で「あなた」を見ていますか?

●「邪魔な自分」の、「言いたいこと」を、よくよく聞いたとしたら、
 何と言いそうですか? 何を訴え、何を心配していますか?



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⑦ 過去の感情は、今も消えてはいない【トラウマ】

過去の出来事の中の感情であっても、
その時の感情は、消えてなくなるわけではありません。

過去に起きた事柄や現象についての記憶や、その時の行動の記憶は、
少しずつ薄れていくのかもしれません。ですが、
「感情の記憶」は形を変えながら、いつまでも「自分の中」に残っているのです。

心の傷(トラウマ)というと、
台風や地震などの災害や、火事や事故、虐待など、
生命を脅かすような体験を想像する人が、多いかもしれませんが、
心はもっと微妙な日常の出来事によっても傷つくものです。


子供の頃、「本当はさみしかった」のに、我慢して
「良い子にして」留守番をしていたとします。

その時、我慢をしたのは、
お母さんに褒められたかったのか、
困らせたくなかったのか
怒られるのが怖かったのか、
見捨てられたくなかったのか
もっと他の理由があるのかは、わかりません。

ですが、その時の「本当は〇〇だった」という感情は、
消化されることなく、
心の中で凍結されたかのように、その場に残り続けるのです。

人が心に傷を負うのは、
誰かに「ヒドいこと」をされたり、「大変なこと」が起きたといった、
自分の外側で何があったのかよりも、

「自分の気持ち満たされなかったこと」
「想いが守られなかったこと」
そんな、自分の内側で起こったことが、未消化のまま放置されることが、
引き金になります。

「未消化の感情」が歪んだまま蓄積されて「心の傷(トラウマ)」となるのです。

「わかってもらえなかった」「抑圧してしまった」「置き去りにされた」感情が、
「自分にとって、どれだけ大切だったのか」
「どれだけ、自分の気持ちを粗末にしてしまったのか」が、
「自分という存在がどれだけ脅かされたのか」になり、
「心の傷」の深さに変わります。

自分の気持ちが守られなかったという「心の傷」は、
「認識できる記憶」の中では、少しずつ忘れてしまうのかもしれませんし、
そもそも心が傷ついているという認識すら、していないかもしれません。

頭で認識していない心の痛みや、
(あまりに大きな出来事で)心の許容量を越えてしまったときなどは、
(脈が早くなったり、呼吸が乱れるなど)身体の方に症状があらわれます。

心の傷は、潜在意識(無意識の領域)に残るのです。

また、身体の異変として表面化しない場合でも、心の奥に、
「自分は、いつも〇〇な目にあう」
「私は〇〇しなくてはいけない立場になる」
「こんな時は〇〇になってしまう」
「〇〇は、どうしても避けられない」
そんな「考え方」や「信念」「セルフイメージ」として在り続けています。


そして、「未消化の感情」がある限り、
その感情を思い出させるような出来事が、まるでそれが、
人生の中でやり残してきた宿題であるかのように、目の前に起きてしまいます。

過去に置いてきてしまった「本当の気持ち」は、
自分自身が思い出して、受け止めてあげることでしか解消されないのです。


さらに、一度その存在を隠すように心の奥にしまい込まれた感情は、
その上に「層」のように怒りや悲しみなどの感情が積み重なり、
簡単には見つからなくなっています。

表層に現れる感情だけを見ていては、その奥にある傷はわからないのです。


目の前に起きた出来事によって引き出された感情を、
これまでと同じように我慢したり、やり過ごすのではなく、

また、誤魔化せないからといって、
感情を引き出す「原因」や「相手」に、感情をぶつけて済まそうとするのでもなく、

それが不愉快な感情であっても自分の気持ちとして「感じきる」ことで、
その奥の感情は、少しずつ見えてきます。

心の奥で、まだ、うずいている傷を見つけてあげるために、
感じている気持ちから目をそらさず、
心が求めていることを、自分が自分に「してあげる」

それは、自分に充分な時間を与えることかもしれないし、
受け止めてくれる誰かに気持ちを聞いてもらうことかもしれません。
ときには、同じような経験を「乗り越えた」人に、
勇気をもらうことも必要かもしれません。

表層に出てきた、一つひとつの感情を丁寧に感じ、
自分の求めていることをしてあげる姿勢が、
心の傷を癒やして「自分への信頼」を取りもどすことに繋がります。

過去の傷ついた出来事の大きさも、もちろん重要ですが、
そのとき「本当はどうして欲しかったのか」「何を言いたかったのか」
本当の気持ちを我慢して、抑圧してしまった自分を信じられない「自己不信」が、
心の傷の根底にはあるのです。

過去に起こったことは、残念ながら変えられません。そして、
これから自分の身に起こることを、すべてコントロールすることも不可能です。

だからと言って、傷ついた自分を放っておいて、あきらめてしまっては、
これから先、ずっと自分の人生を信じられないままになってしまいます。

もう自分の気持ちを我慢したり、無視したりしないこと、
たとえ過去の感情であっても丁寧に寄り添い、感じ尽くすこと

「今の自分」が「自分を偽らない」選択をすれば、
「これからの自分」を信じられるようになります。

自分を「わかってあげること」を、あきらめずに、
目の前にある「今、できること」を、一つひとつ「自分のために」していくこと、
「これまでの痛み」の中から、「本当の望み」を見つけることで、
かつて「心の傷」となった経験の「自分にとっての意味」は変わっていくのです。



●不意によみがえってしまう記憶や、どうしても忘れることのできない
 体験や出来事はありますか?

●悩んだり、行き詰まってしまうときに、
 いつも繰り返してしまうパターンはありますか?そのとき何を感じていますか?

●過去の自分にとって、今の自分は、勇気や希望を与える存在だと思いますか?

●未来の「幸せな自分」が、もし、会いに来てくれたとしたら、
 何と言ってくれると思いますか?どんなアドバイスをしてくれそうですか?



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⑧ 心の中には幼い頃の自分がいる【インナーチャイルド】

自分自身が「感じてきたこと」を、
過去にさかのぼって、掘り下げていったときに出会う、
かつての「幼い頃の自分の姿」を
「インナーチャイルド」と呼ぶことがあります。


インナーチャイルドは、
ヒプノセラピー(催眠療法)の中で触れる機会が多く、
それだけ、「無意識の領域」「感覚の世界」に近い存在と言えます。



インナーチャイルド「子供の頃の姿」を通して
「その当時、感じていたこと」を見ていくのは、
幼い頃感じた記憶を、
かつての自分が「感じていたこと」そのままに体感するとき、r> その時の姿を通した視点である方が、より感覚的にも
「見えていた世界」を再体験しやすくなるからです。


大人になった「今の自分」には似つかわしくない感情や感覚が、
「子供の頃に感じたままの姿」で、自分の中にあるのです。



大人になった「今の自分」の中にある
不安や怖れ、モヤモヤする感じなどが
「今の自分の感覚」だけは、どうしても掴みきれないとき、

その「説明のつかない感覚」を
インナーチャイルドの視点から見ていくことで、
自分の感覚として理解できるようになっていきます。


また、
インナーチャイルドと成長し大人になった自分との「距離感」を<
br> 見ていくことも、大切な要素となります。


「今の自分」と「幼い頃の自分」との関係が、
まるで他人事のようにr> 「切り離された」状態で接している間は、
「その幼い自分の気持ち」を
「わかってあげること」、それこそ「助けてあげること」は、
どうしても難しくなってしまいます。


逆に、一体化してしまうほど近すぎてしまうとr> 「幼い頃の自分と同じように」感情に飲み込まれ、
そのときと同じように、
「どうすることもできない」と思い込んでしまいます。



インナーチャイルドが「感じていること」は、
自分自身が感じていた、切り離すことのできない、
それこそ自分の一部とも言える感覚です。

かつての自分と「同じ想い」を共有し、心の底から「わかってあげること」
そして、
成長し大人になった今ならわかる広い視野と、
積み重ねてきた経験を自分自身が信じて、
かつての自分が成し遂げられなかった想いを叶えてあげること

それが傷ついた、
かつての自分「インナーチャイルド」を癒すことになるのです。



●「幼い頃の自分」にとって、印象的な体験や
 今の自分に影響があると感じる出来事はありますか?

●かつての幼い頃の自分に対して、今のあなたは、どんな感情を抱いていますか?
 また、
「幼い頃の自分」は、今のあなたに、どんな感情を抱いていると思いますか?



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⑨「何を感じるか」は、人それぞれ違っている【投影】

もし仮に、まったく同じ出来事に出会っても、
「どう見えるのか」
「どう聞こえるのか」
「どう感じとるのか」
人は、それぞれ違うことを受け取っているものです。

それはある意味、「当たり前のこと」のようですが、
私たちは、ついつい、そのことを忘れてしまいます。



それだけ人の感情というものが、不確かな存在であり
その不安定さや不安を、少しでも補うためにも
「誰かにわかってもらいたい」「自分の気持ちに共感してほしい」
そんな思いを、誰もが持っていると言えます。



野に咲く花を見て、心を惹かれたとき、私たちは
「きれいだ」「かわいい」「ほっとする」など
様々な感情を持ちます。

ですが、
花が人々に「何かをしてあげようとして咲いている」訳ではないはずです。


見方を変えれば、
「 花が咲いていること」に、何か意味があるのではなく
花が「人の心から感情を引き出すきっかけ」となってくれる存在である。
そんな捉え方もできるはずです。

「感じている」のは、あくまで、私たち自身なのです。



ネガティブな感情も同じです。
例えば、列に並んでいる時に、強引な割り込みをされたとします。

「ちゃんと並んでいたのにずるい」
「なんて自分勝手な人なんだ」
「並んでいる自分を馬鹿にしている気がする」
そんな怒りを感じたり

もしくは
「あの人は、何をそんなに急いでいるのだろう」
「自分が並んでいた場所が間違いだったのかもしれない」
と疑問や不安を感じたりするはずです。



その感情を引き出す原因となった
出来事や人物には、本来、何の意味もないはずです。

それら「相手の気持ち」は、すべて、
自分の考え方、価値観に照らし合わせた「想像」で、
「相手は、そう思っているに違いない」と勝手に思い込んでいるのです。


それは感情を感じる原因「感情の種」のようなものが心の中に存在する
イメージすると、わかりやすいかもしれません。

その「感情の種」が、心の中にある以上、
たとえ不愉快な思いをさせる相手や出来事が、
その場では、目の前からなくなったとしても

また、別のきっかけによって
同じ思いをしてしまうことになってしまうのです。



この「感情のもとになる種」は、一人ひとりが
「それぞれの形」で持っていることになります。


また、共通の(似通った)価値観の「種」を持った者同士が出会うと、
それぞれの種を反応させ、
それぞれの立場(役割)となり、それぞれが何かを感じているのです。


まったく価値観の合わない人(感情の種がない人)にとっては、
「気にもかけないこと」でも、感情の種が反応する人にとっては、
「どうしても譲れないこと」になります。

感情の種によって、
自分は「劣っているかもしれない」と思っている者同士で、
(その人たちだけの)優劣を競い合い、
「劣等感」や「優越感」を(それぞれの心の中で)味わったり、

困っている(ように見える)人に対しては、
「助けてあげなくては」と(勝手に)思ったり、
助けてもらった相手 の方もまた、
「迷惑をかけてしまった」と思い込んだりしているのです。


別々の身体、人格を持った存在である以上、
どんなに親しい間柄であったり、
似たような感覚を共有していたとしても、
相手が何を考え、何を思っているのかを、すべて知ることはできませんし、
自分のことを、完璧に「わかってもらうこと」も不可能です。

相手の気持ちは(自分の感情の種をもとにした)「想像」でしかありません。

「自分のしたこと」に対して、必要以上に負い目を感じたり、
責任を取ろうと過ぎてしまうと、
「自分の気持ち」そのものまで、否定してしまいます。

また、自分の言動に対して、あまりに無責任になってしまうと
自分が「何をしているのか」「何をしたいのか」わからなくなってしまいます。



自分が「できること」は
「誰かに何かをしてあげたい」と思った自分の気持ちや、
起こった出来事の中で、「自分が感じたこと」を手放さないこと、
自分が本当に望んでいることを、自分自身がわかってあげること、
それが、自分の感情の責任を取るための最大限のことだと言えるのです。



●人が自分に対して、要求しているように感じること
 「自分の責任」だと感じていることはありますか?

●まわりの人に「してげあげなくてはいけない」と
 感じてしまうことはありますか?

●普段「当たり前」にやっていることの中に
 「自分を押し殺してやっている」と感じることはありますか?



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⑩ 目の前に起こる出来事は、心の中で信じていること【引き寄せ】

「目の前に起こる出来事」は、心の状態が「引き寄せた」もの、
「自分が思っていることが、目の前で起こっていること」
心の世界では、そんな風に言われることがあります。


受け入れたくない、不快な出来事に対して、
「心の中に不安や怖れがあるから、そんな出来事を引き寄せてしまう・・・」
そんな風に捉えてしまうと、かえって苦しくなってしまいます。

起こった出来事を何もかも「自分のせい」にする必要はありませんが、
たとえ、どんな出来事であっても、
それが(誰にとっても問題や悩みとなる)受け入れ難いことだったとしても、
その「出来事」から「何を見るのか」は、自分が「決めている」のです。


人は目の前の選択をするとき、「自分にとって相応しいもの」を、
自分が自分に対して感じている価値「セルフイメージ」に照らし合わせて選んでいます。


自分に「相応しい」と思えないものは、
たとえ、目の前にあっても気がつかなかったり、
価値があることを知っていたとしても「受け取れない」のです。


自分が「許せる範囲」で、自分に「相応しい」と心の奥で思っているものを、
「身の回りに集めた結果」が、いま目の前にある現実と言えます。


学校や職場など「新しい環境」に入っていく場合など、
自分の立場が不透明で、先行きが見えないときほど、
自分自身が「どのように扱われる存在だと思っているのか」が
考え方や、行動などに現れやすくなるものです。

「みんなに受け入れられる」という前提で、人と接することができれば、
不安や怖さがあっても、自分の気持ちを素直に話すことができ、
(自分が思うように)まわりと打ち解けていくはずです。


また、逆に「受け入れられない」「否定される」という前提があるとしたら、
どうしても、人と距離を置くことになり、
「自分を守るために」虚勢をはってみたり、よそよそしい態度を崩せなかったりして、
「素の自分」を出すことは怖いままになってしまいます。


行動にあらわれる「選択」を、一つひとつ見ていくと、
心の中にある認識「世界をどのように見ているのか」
自分は「どんな扱いをされると思い込んでいるのか」を基準に、
無意識に「自分にお似合いだと思っているもの」を選んでいることがわかります。

そもそも、自分に不釣合いだと(無意識に)思い込んでいるものは、
「そんな選択があること」を認識することすらできません。

だから、まわりの環境が変わったとしても、
「結局、最後はどうなるのか」という「自分が心の奥で信じている」結末に、
それこそ「引き寄せ」られるように「なってしまう」のです。


一人ひとりが持っている世界観や価値観、信念などは、
私たちが生きていく上で、拠り所となる大切なものです。
無理に手放したり、失くすことは難しいはずです。

ですが、無意識に「思い込んだこと」に「気づくこと」ができれば、
自分が望む「あらたな思い込み」にしていくことができます。


「この世界を、どんな世界だと感じているのか」
「何をしなくてはいけないと、無意識に思っているのか」
自分の内側「心で思っていること」を見ていくこと、それが、
自分を取り巻く環境を、
「自分の本当に望んでいるもの」に、つくり直すことに繋がるのです。



●あなたにとって、この世界はどんな世界ですか?
(気が抜けない、よくわからないけれど何とかなる、など)

●「いつも結局こうなる」と思っていることはありますか?
(やっぱり信じてもらえない、いつも一人ぼっちになる、など)

●自分の持っている信念、固定観念は、
 いつ頃からありますか? どのように、つくられたと思いますか?



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【内側が先、外側が後】

心理学、心や感情についての知識は、
自分が「どんな世界観を持っているのか」「どんなルールで生きているのか」
「前提」を見つけていきます。

自分の内側にある「前提」「固定観念」「心構え」に従って、
外側の世界はつくられていきます。


内側の心の世界が先にあって、外側の現実世界が後からできるのです。


もとになる「前提」がズレていたら、後につくられていく「外側の世界」は、
いびつで、歪んだものになってしまいます。

心の知識やカウンセリングで費やした時間は、
霧がかかっているかのように、
モヤモヤして「よくわからない」心の状態、無意識に持っている「前提」を、
はっきり「わかる」ように見つめ直すことでもあります。

ただ、どんなに「自分の内側」「心の状態」を「わかった」としても、
怖さや不安が、消えてなくなるものではありません。

心の知識や心理学は、<
心を守ったり、嫌な出来事を避けるために使おうとするとき、
どうしても、行き詰まってしまいます。

心の知識を使って「自分を知る」

先が見えない状態も心細く、不安ですが、
「すべてを、はっきりわかってしまうこと」も、
人は、心のどこかで怖れているものです。

自分がこれまで「してきたこと」を受け止めるのも、
自分がこれから「どうしたいのか」に向き合うことも、
「問題」にぶつかったり、「悩み」に飲み込まれる経験がなければ、
ずっと「しないまま」だったかもしれません。


病気になって「体調が悪い状態」を味わうことで、はじめて、
これまで気がつけなかった「健康な状態」を認識できるように、

思い通りにならない、不快な体験を通じて、
「自分の内側で起きていること」を見つめ直すことで、
「自分の望む」心地よい生き方を、あらためて認識できるものです。


自分と向き合い、自分の内側を見つめ直し、
自分の望みに正直に生きる怖さや、
自分への不安すらも、等身大に受け入れて、
「自分は、どうしたいのか」を決めることが「自分を生きること」だと、
私は考えています。



















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